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Prefectural government report
[県政報告書] 発行日/令和8年3月
2026年2月19日本会議での代表質問を要約しました。
知事は県民の幸福をどう考えているのか。
併せて県が進める様々な事業が、
県民の幸福とどうつながるのか。
①県民の幸福について
〈長池質問〉
2014年版47都道府県 幸福度ランキングという本によると、徳島県は総合ランキングで全国35位。徳島の悪い指標は、生活習慣病受領者数47位、汚水処理人口普及率47位、学童保育設置率46位、道路整備率45位等々です。
上位は、ホームヘルパー数6位、教員一人あたり児童生徒数4位、防災士認証登録者数4位、農業の6次産業化伸び率1位、製造業労働生産性1位です。
知事は県民の幸福をどう考えているのか。併せて音楽ホールやアリーナ建設、海外航空路線の開拓や、鉄道高架事業などが、県民の幸福とどうつながっているのか伺いたい。
〈答弁〉
県民の皆様が、将来にわたって夢と希望を持ち、安全・安心に豊かな暮らしを送り続けることが重要であると考えています。
そのために「徳島新未来創生総合計画」を展開し、結果、「国際定期便就航」が実現。農林水産輸出額が、過去最高を達成。2年連続「徳島おどりフェスタ」の開催など、本県の「魅力度アップ」につながる成果を上げることができました。
加えて「こどもはぐくみ医療費助成」の拡充「0歳から2歳児までの第1子以降の保育無償化」、県内企業の多くが加入する保険者での令和7年度上半期の「子宮頸がん検診受診率」が、暫定値ではあるが、前年度比「プラス7・8%」と増加傾向が見られるなど、県民の「安心度」を高める取組を展開してきた。
今後は「教育・医療・防災」分野の充実。企業の「生産性向上」や「スタートアップの創出・育成」に向けた支援など、県内産業の成長加速と活性化に取り組むとともに、国際定期便と連動した戦略的な観光誘客の強化、徳島市との連携のもと、県都のにぎわい創出の実現に着実に取り組んでまいります。
今後とも、県民の皆様に幸福を実感いただけるよう全力で取り組んでまいります。(後藤田知事)
〈長池感想〉
別の幸福度ランキングで、「あなたは幸せですか」というアンケートの集計によると、2024年版で徳島県は14位。最初のランキングでは最下位だった沖縄県が、このアンケートのランキングだと全国1位になっています。このアンケートで「幸福度」に最も影響が大きいのは「家族・家庭」だそうです。一方、収入や財産の面で幸せを感じている人ほど、逆に幸福度が低くなる傾向があるということになります。
そして、最後に次のようにまとめられています。「日本ではお金や裕福さが幸福の指標とされていたが、この価値観が崩れてきた。最近の若者は、地方に移住して自然と触れ合いながら自分にとって意味のある生活を求めるようになっている。価値観の変化が幸福度に影響を与えているのではないか」と分析されていました。
ランキングに振り回されることは必要ないですが、細かく分析された数字の裏に隠れた背景や徳島県の強み・弱みを理解し、地域課題の解決に向けた施策につながればと思います。

環状線や鉄道高架事業は計画の再評価を進め
人口減少社会に合わせたインフラ整備を
②インフラ整備について
〈長池質問〉
インフラ整備ついてでですが「必要なものは必要」として早期着手、早期完成を目指すべきです。ただ、計画から何十年も経過し、完成の目途が立っていないものもあります。かつては渋滞の緩和が最優先課題として道路の整備が計画され事業化されてきましたが、近年は「無電住化」対策や、道路陥没事故を踏まえた「インフラ老朽化」への対応、こども達の通学の安全を確保する「歩行者の安全」対策など、社会ニーズが変化しています。
人口減少に伴い、県内の車両台数も減少に転じており、今後、徳島における渋滞は部分的には減少すると予測できます。こうした中、徳島市八万町の徳島東環状線「新浜八万工区」は、平成6年度に、高架部分4車線・側道部分片側2車線で「都市計画」決定し、平成23年度に側道が共用され、今に至っています。その中央部に高架道路が建設予定ですが本当には必要でしょうか?財源は限られていますし、近年の社会のニーズにあった道路造りに切り替えるべきだと思います。非常に大規模な事業であることから、まさに今、検証しながら進めていく必要があると思います。
〈答弁〉
本工区は、徳島外環状道路の一部を形成し、徳島市中心部の渋滞緩和や地域活性化はもとより、災害時には緊急輸送道路の役割を担う重要な路線である。広域交通を担う高架形式の「本線」と、日常生活を支える「側道」を併せ持つ構造として整備を進めています。
今後の整備にあたっては、来る3月8日に供用を開始する徳島南部自動車道「阿南・小松島南間」や、本工区の前後に位置する令和8年度の「暫定供用」、さらには令和10年度の「完成供用」を目指す徳島東環状線「末広住吉工区」の進捗を捉える必要があります。
また、国が進める「徳島南環状道路」の整備状況など「広域交通ネットワークの進捗」を的確に捉え、本工区の交通流に与える影響について見極めていく必要があります。
そこで、例えば、事業の進捗状況や効果を確認する公共事業の「事業再評価」の枠組みを活用し、「最新の交通需要」に基づいた「道路構造」の検証を重ねていく。こうした取組を通じ、「地元自治体」の皆様からのご意見も得ながら、地域の課題である「渋滞緩和」や周辺地域の「開発促進」といった「ストック効果」を最大化させます。同時に、将来に向けた投資が需要に見合い、手戻りが生じない「効率的な整備」を進めていきます。(新居浜県土整備部長)
〈長池感想〉
「新浜八万工区」について「これまでは現地の状況に応じ、段階的な整備を推進し、今後は、最新の交通需要に基づく検証を重ね、手戻りのない効率的な整備を進める」との答弁をいただいた。また、「事業再評価」の枠組みを活用し、検証を重ねるとも御答弁頂きました。是非、巨額の費用と長期にわたる現計画を、再評価して頂きたいと思います。
現在、県では鉄道高架事業が取り沙汰されております。市役所前を車両基地移設地とした新たな鉄道高架計画の概要が示されました。その中身は、徳島駅西側の出来島踏切から文化の森駅手前までを鉄道高架にするもので、概算事業費が850億円、想定事業期間が13年です。事業費ですが、このような大型事業の予算は最初は低く見積もられています。次に工事期間ですが、これも最短工期ですから、普通はどんどん伸びます。20年もしくは30年は掛かるとも言われています。さらに事業の効果です。20年後は今ほど渋滞がありません。今後20年間には、徳島環状線が全線開通し、徳島南部自動車道も津田から阿南まで開通している見込みです。また、現在新町川かちどき橋の下流に万代橋の建設が進められています。これらにより市内の渋滞が緩和されると予想されます。そして何より、人口減少により県内の車両数が減少します。これからの10年20年、そしてその先を考えるならば、限られた予算を来たる南海トラフの巨大地震に備えたり、老朽化したインフラの整備に尽力を尽くすべきであると強く申し上げます。

学区制撤廃、高校無償化、少子化時代
県外の高校生にも伝わる「とんがった特色づくり」を
③県立高校の魅力化について
〈長池質問〉
高校の魅力化についてですが、このテーマは随分前から議論されており、私も昨年のこの場で、「もっととんがった特色を出すべきだ」と、提言いたしました。今日は少し違った視点で、質問をしたいと思います。
先月、NHKさんの「四国らしんばん」という番組で、少子化による生徒数減少という深刻な課題に対し、四国内の高校が創意工夫をこらし活路を見出していました。番組では、愛媛県立三崎高校が、7年前から「全国募集」を開始し、地域に根ざした独自のカリキュラムを強化した結果、今や生徒の約3人に1人が県外出身者となっている実績が紹介されました。さらに、私立高校のFC今治高校里山校にいたっては、県外出身者が約7割に達しているとのことでした。
番組の中で、特に印象的だったのは、ある生徒が語った入学の決め手が意外にも「学生寮の規律の厳しさ」でした。こうした事例を鑑みると、県外からの生徒募集をさらに加速させるためには、どのような教育環境が生徒たちに真の魅力として映るのか、従来の固定観念にとらわれずに考える必要があります。生徒数の急激な減少が進む中、県外生にもより一層選ばれる高校となるために、教育委員会では、今後どのように取組を進めていくのか。教育長の御所見をお伺いします。
〈答弁〉
本県では、これまで、県外志願者の受入枠拡大、県域を超えた進学をサポートする「地域みらい留学事業」への参画などにより、県外生の受入を積極的に進めてきました。
その結果、県外からの入学生は増加傾向にあり、今年度は海部高校や池田高校をはじめ、県全体で「18校120名」に達するなど、学校の活性化にとどまらず、地域における新たな交流の創出にも繋がっています。
「地域みらい留学」へ参加する生徒を対象に実施したアンケート等では、本県の高校を志願した理由として、豊かな自然や文化に加え、少人数で手厚い指導が受けられる、探究学習や部活動等を通じて、自分を高めることができるなど、教育環境の魅力が多く挙げられました。こうしたニーズを十分に意識しながら、来年度当初予算案に「高校教育特色化・魅力化推進スタートアップ事業」を新たに盛り込み、徳島ならではの教育環境創出に繋がる取組を支援していきたいと考えています。さらに、在校生による学校生活のPRなど、生徒目線に立った魅力発信の強化に取り組んでまいります。県教育委員会としては、今後も、県内外から意欲ある生徒が集い、地域とともに成長できる、魅力あふれる学校づくりにしっかりと取り組んでまいります。
(なか教育長)
〈長池感想〉
そもそも県立高校は、県内の子、地域の子を対象とした学校という大前提があったようですが、今はそうではありません。学区制ももうすぐ撤廃され、ボーダーレスの時代となります。
大人の移住を推進している我が県ですので、県外の高校生がきてくれる事は、もっとウエルカムであっていいと思います。県外の高校生にも伝わるような「とんがった特色づくり」を期待しております。
小松島市和田島地区の津波避難タワー早期完成を
津波避難対策としてソフト面充実を
④津波避難対策について
〈長池質問〉
先般、公表された「南海トラフ巨大地震・被害想定」において、わが地元「小松島市」は、前回想定に比べ1,100人増となる、死者数6,100人と見込まれており、これは、小松島市の人口の約18%に相当する人数で、私自身、非常に驚くとともに、到底看過できないことだと思っております。
特に小松島市の和田島地区では、未だ津波避難タワー等避難施設の整備が完了しておらず、避難場所までの距離が遠いことが一番の要因です。一方で、和田島地区は、津波避難タワーを含む2か所の避難施設が来年度中にも完成し、死者数の減少が見込まれるとも伺いました。今回の被害想定でも、地震発生後すぐに逃げるという住民の「早期避難率」は33%にとどまっており、これを一刻も早く100%にしなければ、多くの「大切な命」が犠牲になります。
県においては、とりわけ小松島市のように津波による甚大な被害が想定される地域については、重点的にソフト対策を強化すべきと考えます。そこで、お伺いします。今回の「被害想定」を踏まえ、ソフト面の津波避難対策の充実にどう取り組むのか、御所見をお伺いします。 
〈答弁〉
今回、公表した県独自の「南海トラフ巨大地震被害想定」において、「揺れや津波」等による「直接の死者数」は、最悪のケースで「2万1千7百人」、うち、津波による死者は「1万8千人」と大半を占めており、発災時の「死者ゼロ」に向け、強い危機感を持って、更なる取組を加速する必要があると認識しています。とりわけ、議員お話しのとおり、津波から「大切な命」を守るためには、地震発災直後、いかに「迅速な避難行動」に移すかが、何より「重要なポイント」となります。
具体的には、3月7日(土)から22日(日)の間「地震津波啓発キャンペーン」を強力に展開します。今後も、県や市町村だけでなく、県内で活躍している「各種団体やサークル」、地域を熟知している「消防団や自主防災組織」など、「多様な主体」を広く巻き込みながら、「県民一人ひとり」にしっかりと伝わる県民運動として「啓発の輪」を広げ、「実践的な備え」に繋げてまいります。(佐藤危機管理部長)
〈長池感想〉
被害想定というのは、できるだけ悪い数字が出るよう、最悪のケースを想定します。そうすれば人々が恐れを抱き、備えをするだろうという思惑です。でも常に恐れての生活は決して幸福とは言えません。ではこの先、対策が万全となり、被害想定がゼロもしくはゼロに近い数字となったらどうでしょう。
そうなると多分我々は安心し、災害に対する備えがおろそかになってしまうかもしれません。
自然災害に対しては、「正しく恐れる」というのが正解です。
「大いなる自然の営みに畏敬の念を持ち、行政に委ねることなく、自らの命を守ることに主体的たれ」これは自然災害に対する防災研究の第一人者である片田敏孝(かただとしたか)教授の言葉です。釜石の奇跡の立役者であります。これまでこの場でも何度か紹介した言葉ですが、今、あらためてその意味をかみしめ、気を引きしめる事が必要だと感じております。
若者が自殺を選択しないような社会こそが、
幸福な社会の条件
学校で、自他の生命を守る教育を
⑤学校において「死」をどのように教えていくのか
〈長池質問〉
現在、若年層の自殺者数が高止まりし、ゲームをはじめ、アニメやドラマ、SNS上でも「命」を軽視する情報が氾濫するなど、子どもたちの生き方を揺るがす深刻な事態が続いていることを懸念しています。
かつては、家庭や地域で身近な人の死を看取る経験等を通じて、「命」の重みを自然に学ぶ機会があったが、現代社会では、核家族化によって身近な「死」について向き合う機会が減っており、その結果、「命」の有限性や尊厳に対する実感が希薄になっていると言わざるを得ません。
「命」には限りがあり、避けることのできない現実にある「死」について、正しく理解し向き合うことで、自他の生命や権利を尊重する態度が育まれるものと考えます。
また、自殺予防の観点から、子どもたちからの「死」についての相談に、教職員が適切に対応できる知識やスキルの向上を図ることが重要なのではないかと思います。
そこでお伺いいたします。学校において子どもたちに対して「死」をどのように教えていくのか、ご所見を伺います。

〈答弁〉
県教育委員会では、これまで、「徳島県人権教育推進方針」に基づき、自他の人権について正しく理解し、相互に尊重し合うことができるよう、「命の尊さ」を基盤に据えた人権教育を推進してきました 。
まず、「道徳科」においては、児童生徒の発達段階に応じ、命の連続性や有限性などを含め、かけがえのない生命を尊重することの大切さを学習しています 。
また、小学校の「生活科」や「理科」では、飼育する動物に触れることで、体の温かさを感じたり、中学校の「社会科」では、「安楽死」や「尊厳死」について考えたりするなど、多くの教科で、命をテーマとする学習に取り組んでいます 。
さらに、「生」と「死」を一体として捉えた教育を推進するため、命の誕生や死に直面する仕事に携わっている方を講師とする「いのちの授業」を実施致している 。
県教育委員会としては、今後も、命の大切さや生きる喜びを実感できる学習活動を通じて、「生」と「死」を正しく理解し、自他の生命を守ることができる力の育成に、全力で取り組んでまいります。(なか教育長)
〈長池感想〉
「生」と「死」を正しく理解し、自他の生命を守ることができる力の育成に取り組んでいくとのご答弁を頂きました。難しいですよね、「死」を教えるって。やっぱり一番は家庭かなと。「自分は愛されている」とか「自分は大切にされている」とか、自己肯定感と言うんですか。「自分や他者を傷付けてはいけない」と言った思いやりも必要です。
また、過激すぎる描写の映画やゲームは遠ざけると言った、環境作りも家庭の役割かと思います。身体が未発達の状態でのアルコールやたばこが規制されているのと同様に、心の成長期に過激な描写やSNSなどに潜む悪意ある情報などは、有害であると思います。若者が自殺を選択しないような社会こそが、幸福な社会の条件であると思います。家庭と学校、さらには地域を巻き込んだ、子どもの心の環境づくりが必要な時代となっている。
新しい県政を創る会
「県民の未来に安心と希望をつくる」ことを基本方針とし、
個性的な5人が徳島県議会の第2会派として活動
私が所属する「新しい県政を創る会」は、令和2年3月に結成、現在、徳島県議会自由民主党に次ぐ徳島県議会の第2会派として活動しています。
会派の基本理念は「県民の未来に安心と希望をつくる」とし、基本方針としては「①持続可能な社会の構築を目指す。②既存の価値観や常識にとらわれず、新しい発想で課題に取り組む。③多様性を尊重する。
私を含む個性的な5人が、それぞれの考えを認め合い、尊重し、議案の採決に臨んでおり、態度が分かれることも少なくありませんが、お互い学ぶことも多く、とても気持ちよく活動させていただいています。そして、5人の政治や政策に対する想い、県政への評価、知事とは是々非々というのも不思議と似た者どうしが集まっているなと感じています。
県民のみなさまに身近で親しみやすい議会であることを目指して、不定期の You-Tube の配信を行っていますので、ご覧いただけたら嬉しいです。
ネクストドア徳島とは
「俺たちが頑張らなあかん」
そんな思いのある若手地方議員の集まりです。
昨今の政治不信や、それを表す選挙投票率の低さは、地方自治の根幹を揺るがす事態であり、
特に若者の政治離れは、将来の地域社会づくりの担い手という観点からも、危機的な状況と言えます。
そんな中、現状を打破すべきとの思いから、党派・会派にとらわれない県内の若手地方議員の会
「ネクストドア徳島」を発足させました。以来、議員力の向上や地域間連携になるよう、
勉強会や情報交換会を重ねてまいりました。さらに新しい試みとして、インターネットを
利用した政治討論番組「ネクストドアチャンネル」を、平成26年1月より毎月1回、
インターネットにて生放送をしております。過去の放送もいつでもご覧いただけますので、
ぜひどうぞ。


[県政報告書] 発行日/平成27年2月 四年間の議員生活を振り返って



